「実質半額」で買えるかわりに、2年後に端末を返す。その返却条件が2026年に一斉に厳しくなりました。
ドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイルの4社すべてが、2025年から2026年にかけて端末購入プログラムを改定しています。新しい手数料が加わったり、コースが統合されたりと中身は各社バラバラです。
この記事では、改定後の4社の条件を横並びで比べ、返却時に追加費用が出る条件、返さなかった場合にどうなるか、そして損しやすい3つのパターンを公式情報にもとづいて整理します(2026年9月時点)。
📖 この記事でわかること
- 返却プログラムの仕組みと、返さなかった場合に何が起きるか
- 2026年に4社が何をどう変えたのか(改定の中身)
- 4社の返却時期・免除額・追加費用を並べた比較表
- 画面割れや故障があるといくら請求されるか
- 損しやすい3つのパターンと、その避け方
- このプログラムを使うべき人・やめたほうがいい人
返却プログラムの仕組みと、返さなかった場合に起きること

各社で名前は違いますが、考え方は共通しています。端末代を分割で払い、途中で本体を返すと残りの支払いが免除される、という仕組みです。
仕組みは「レンタルに近い分割払い」
たとえば24回払いで買い、23回目までを払って端末を返すと、24回目に設定された残価の支払いが免除されます。48回払いのプランなら、25か月目に返すことで残りの24回分が免除されます。
つまり実際に払っているのは、端末代の全額ではなく「2年間使った分」です。だから半額に見えるわけですが、その代わり2年後には手元に端末が残りません。所有するのではなく、期間を区切って借りているのに近い買い方だと理解しておくと判断を誤りません。
返さない選択もできる。ただし残りを全部払う
端末が気に入って手元に残したい場合は、返さなくても構いません。その場合は免除されるはずだった残価や残りの回数分を、そのまま支払うことになります。
auの場合、25か月目以降に申し出がなければ、残った額が自動的に24回に再分割されて請求が続きます。「返さない=ペナルティ」ではありませんが、端末代を満額払うことになるので、最初に思っていた半額の話は消えます。返すか返さないかを2年後に選べるのは利点ですが、返さない前提なら最初から一括で安く買えたのではないか、という比較は必要です。
なぜキャリアはこの売り方をしていたのか
ここに2026年の改定を理解する鍵があります。このプログラムは、一定の割合の人が返し忘れて端末代を満額払うことを織り込んで設計されていました。返却されなければ、キャリアは端末代を全額受け取れるからです。
ところが実際には想定より多くの人が期限どおりに返却しました。ドコモは2025年度第3四半期の決算で通期予想を下方修正しており、機器収入が前年同期比で882億円減少、端末購入プログラムの影響で300億円規模の減益要因が生じたと報じられています。つまり利用者が賢く使った結果、制度のほうが割に合わなくなった。だから条件が引き締められた、という流れです。
こはくちゃんと返した人が多すぎて、会社が損したってこと?



そういうことじゃ。裏を返せば、きちんと返却すれば本当に得をする制度だったということでもある。だから条件が厳しくなった今でも、使い方さえ間違えなければ有効なんじゃよ。
2026年、4社すべてが条件を変えた|改定の中身


変更点は各社バラバラです。以前の情報のまま判断すると間違えるので、自分の契約先の分だけでも確認しておいてください。
ドコモ|「プログラム利用料」が新設された
いつでもカエドキプログラム+では、2026年3月5日以降に加入した人を対象に、返却時のプログラム利用料が新しく設けられました。金額は機種ごとに定められ、公式の例ではGoogle Pixel 10 Proのように22,000円の機種と0円の機種があります。2026年3月4日までに加入した人は免除されます。
ただし、ドコモで次の対象機種に買い替えて所定の割引を申し出れば、この利用料はかからないと案内されています。要するに「ドコモで買い替え続ける人は今までどおり、返却だけして他社へ行く人からは取る」という設計です。
au|プログラム名が変わり、24回払いのみになった
従来の「スマホトクするプログラム」は2026年2月25日で新規受付を終了し、翌26日から「スマホトクするプログラム+」が始まりました。分割は24回払いのみで、返却できるのは端末を12か月以上使ったあとです。
25か月目以降に返却の申し出をしないと、残った額が自動的に24回に再分割されます。気づかないうちに支払いが続く形になるので、返すつもりなら期限の管理が必須です。
ソフトバンク|3つのコースを廃止して一本化
スタンダード・プレミアム・バリューの3コースは新規受付を終了し、2025年8月20日から「新トクするサポート+」に一本化されました。48回払いで、13か月目から24か月目に返す特典Aなら最大36回分、25か月目以降に返す特典Bなら最大24回分が免除されます。
注意したいのは早期に返す特典Aで、早期利用料が最大88,000円と案内されています。1年で返せば得になるとは限らないので、機種ごとの条件を必ず確認してください。
楽天モバイル|事務手数料3,300円がかかる
買い替え超トクプログラムは48回払いで、25か月目から47か月目までの間に返却すると最大24回分が免除されます。返却できる期間が23か月と長く、この点は4社で最も柔軟です。
ただし返却や機種変更でプログラムを終了する際に、事務手数料3,300円が請求されます。また支払いに使えるのは楽天カードのみで、対象は18歳以上です。端末の状態が基準を満たさない場合は、22,000円以上の故障費用がかかることがあります。
4社の条件を横並びで比較する


改定後の条件を1枚にまとめます。金額は機種や契約時期で変わるため、最終確認は必ず各社の公式ページで行ってください。
| 項目 | ドコモ いつでもカエドキプログラム+ | au スマホトクするプログラム+ | ソフトバンク 新トクするサポート+ | 楽天モバイル 買い替え超トクプログラム |
|---|---|---|---|---|
| 分割回数 | 24回(残価設定型) | 24回のみ | 48回 | 48回 |
| 返却できる時期 | いつでも(23か月目が基準) | 12か月以上使用後 | 13か月目以降 | 25〜47か月目 |
| 免除される分 | 24回目の残価 | 25回目以降 | 最大36回分(特典A)/最大24回分(特典B) | 最大24回分 |
| 早く返すときの費用 | 早期利用料 5,500〜12,100円 | — | 早期利用料 最大88,000円(特典A) | 25か月目より前は返却不可 |
| 故障・画面割れ | 22か月目まで5,500〜12,100円/23か月目以降は一律2,200円 | 補償加入2,200円/未加入22,000円 | Cランク最大22,000円/Dランク最大44,000円 | 22,000円以上の場合あり |
| その他の費用 | プログラム利用料 最大22,000円(2026年3月5日以降の加入者) | 条件未達で最大22,000円 | 特典利用料 最大22,000円 | 事務手数料3,300円 |
※2026年9月時点。各社公式サイトの記載にもとづきます。金額は機種・加入時期・補償オプションの契約状況で変わります。ソフトバンクの故障時負担金は2026年8月19日以降に加入した場合の条件です。
返却時期の自由度は楽天モバイルが高い
25か月目から47か月目までという23か月の幅があるため、「返し忘れて一気に損をする」事故が起きにくい設計です。返却のタイミングを細かく管理するのが苦手な人には、この幅が効いてきます。
反面、24か月目までは返却できないので、1年で新機種に乗り換えたい人には向きません。また楽天カードでの支払いが条件になっている点も、他社にはない制約です。
故障時の負担は補償オプションの有無で10倍変わる
ここが一番大きな分かれ目です。auの例では、故障紛失サポートに入っていれば2,200円で済むところ、未加入だと22,000円になります。実に10倍の差です。ドコモも22か月目までは補償の契約コースによって5,500円から12,100円まで変わります。
補償オプションは月数百円から1,000円台なので、2年で1万円台の出費になります。それでも画面割れ1回で22,000円を請求される可能性を考えると、返却前提でプログラムを使うなら入っておくほうが計算は合いやすくなります。
他社へ乗り換える前提なら、ドコモは不利になった
ドコモの新しいプログラム利用料は、次もドコモで買い替えれば免除される仕組みです。裏返すと、返却して他社へ移る人には最大22,000円がかかる可能性があります。
2026年3月4日までに加入した人は対象外なので、慌てる必要はありません。これから加入する場合で、2年後に乗り換える可能性があるなら、この金額を最初から計算に入れておいてください。
損しやすい3つのパターンと、その避け方


「罠」と言われるのは、だいたい次の3つです。どれも仕組みを知っていれば避けられます。
① 返却月を1か月ずらす
免除される回数は返した月で決まります。1か月遅れるだけで免除額が減ることがあります。
購入時に返却の月をカレンダーへ登録しておくのが確実です。
② 画面割れのまま返す
補償に入っていなければ22,000円前後を請求されます。
返却前に修理するか補償を使うか、どちらが安いか比べてください。
③ 結局返さず払い続ける
返さなければ端末代は満額です。それなら最初から安い端末を一括で買ったほうが総額は下がります。
返す自信がないなら、このプログラムを選ばない判断もあります。
おまけ|データ移行を忘れる
返したら端末は戻りません。写真や連絡先の移行を済ませ、初期化とロック解除をしてから送ってください。
初期化していないと特典の対象外になる場合があります。
自分の返却月と残債は、契約先のアプリで確認できる
どの会社も、契約者向けのアプリやマイページで端末の分割状況を確認できます。今が何回目なのか、あと何回残っているのか、いつ返せば免除されるのかを、まずそこで把握してください。
購入直後に確認して、返却できる月の初日にスマホのカレンダーへ予定を入れておくのが確実です。2年後の自分は必ず忘れています。買った日のうちに登録まで済ませてしまうのが、いちばん確実な対策になります。
返却前にやることを順番に
まず写真・連絡先・アプリのデータを新しい端末かパソコンへ移します。次に各種サービスからサインアウトし、端末のロックを解除して初期化します。ソフトバンクの案内では、初期化やロック解除がされていない端末、製造番号が確認できない端末は特典の対象外とされています。
データ移行の具体的な手順は別記事にまとめているので、機種変更とあわせて進める場合はそちらも参考にしてください。


使うべき人・やめたほうがいい人


条件が厳しくなった今でも、合う人には十分に得な制度です。自分がどちらかを見極めてください。
使うべき人|2年ごとに最新機種へ替えたい人
最新のiPhoneやハイエンドのAndroidを2年おきに使いたいなら、このプログラムが最も安く済みます。20万円を超える端末でも、実際に払うのは半分程度だからです。
条件は3つです。ケースとフィルムで端末を守ること、補償オプションに入ること、返却月を管理すること。この3つを守れるなら、改定後でも使う価値は残っています。
やめたほうがいい人|端末を長く使いたい人
同じスマホを4年、5年と使いたい人には向きません。返さなければ端末代は満額になり、分割の手数料や縛りだけが残るからです。
この場合は、性能の割に安い機種を一括で買うか、中古で状態の良いものを選ぶほうが総額は確実に下がります。最新のハイエンドでなくても、数年前のモデルで十分という人は少なくありません。


🏪 店舗で実物を見てから決めたいなら
ゲオモバイルは全国に店舗があり、オンラインで買って店舗で受け取ることもできます。実機の状態を見てから決めたい人や、その日のうちに手に入れたい人に向いています。
よくある質問


返却しないとペナルティはありますか?
罰金のようなものはありません。免除されるはずだった残価や残りの回数分を、そのまま支払うことになります。
auでは25か月目以降に申し出がないと、残額が自動的に24回へ再分割されて請求が続きます。返さない選択をするなら、端末代は満額かかると考えてください。
画面が割れていても返却できますか?
返却自体はできますが、追加費用がかかります。auの例では故障紛失サポート加入で2,200円、未加入だと22,000円です。
ドコモは22か月目までが5,500円から12,100円、23か月目以降は一律2,200円です。ソフトバンクは状態のランクにより最大22,000円または44,000円と案内されています。
2026年の改定で、すでに契約している分も条件が変わりますか?
ドコモの新しいプログラム利用料は、2026年3月5日以降に加入した人が対象です。3月4日までに加入していれば免除されると案内されています。
他社も新規受付分から条件が切り替わるのが基本ですが、自分の加入時期でどの条件が適用されるかは契約先で確認してください。
返却する前に何をすればいいですか?
データを新しい端末へ移し、各サービスからサインアウトして、端末のロックを解除してから初期化します。
初期化やロック解除がされていない端末、製造番号が確認できない端末は特典の対象外になる場合があります。返却後にデータは戻らないので、移行が終わったことを必ず確認してください。
結局、返却プログラムと一括購入はどちらが安いですか?
2年ごとに買い替えるなら返却プログラム、同じ端末を長く使うなら一括購入や中古のほうが安くなります。
ただし追加費用が出た時点で前提が崩れます。画面割れの22,000円や、他社へ移る場合のプログラム利用料まで含めて比べてください。
まとめ:返せる人には得、返せない人には高い買い物


✅ 返却プログラムで押さえる7点
- 仕組みは「期間を区切って借りる」に近い。2年後に端末は残らない
- 返さない選択もできるが、その場合は端末代が満額になる
- 2026年に4社すべてが改定。ドコモは最大22,000円のプログラム利用料を新設
- auは2026年2月26日から新プログラムへ。24回払いのみで12か月以上の使用が条件
- ソフトバンクは3コースを廃止し一本化。早期返却の特典Aは早期利用料が最大88,000円
- 楽天モバイルは25〜47か月目と返却の幅が広いが、事務手数料3,300円がかかる
- 画面割れは補償の有無で2,200円と22,000円に分かれる。10倍の差が出る
※本記事の条件・金額は2026年9月時点の各社公式サイトの記載にもとづく一般的な整理です。機種・加入時期・補償オプションの契約状況によって適用される条件は異なります。申し込みや返却の前に、必ず契約先の公式ページでご確認ください。









