「光回線を申し込んだら『ひかり電話はどうしますか?』と聞かれたけど、これって何?」
名前は聞いたことがあっても、今の固定電話と何が違うのか、月にいくらかかるのかは意外と説明されません。
調べても出てくるのは「今なら最大◯万円キャッシュバック」という代理店の広告ばかりで、肝心の中身がわからない、という声もよく聞きます。
この記事では、ひかり電話の仕組みと料金をNTT東日本・NTT西日本の公式情報で確認したうえで、「必要な人」と「不要な人」を正直に線引きします。
結論から言うと、固定電話番号を残す必要がない家庭なら、ひかり電話は契約しなくて大丈夫です。
📖 この記事でわかること
- ひかり電話とは何か・光回線で電話が使える仕組み
- 月額基本料550円〜という料金の内訳と、通話料・工事費の実額(NTT公式で確認)
- 昔ながらの加入電話(アナログ)との違いと、2026年4月の基本料値上げの影響
- 停電時・かけられない番号など、契約前に知っておくべき弱点
- ひかり電話が必要な人/スマホだけで十分な人の判断基準
- 今の固定電話番号を引き継げる条件と「アナログ戻し」の話
- 申し込みの流れと、窓口を選ぶときに確認すべきこと
ひかり電話とは?光回線を使う固定電話サービス

ひかり電話は、インターネットで使っている光回線に音声を乗せて通話する固定電話サービスです。電話線(メタル線)を使う昔ながらの加入電話とは、通り道そのものが違います。
家に置く機器が変わるだけで、使う側の感覚は今までの固定電話とほとんど同じです。
仕組み|声をデータにして光ファイバーで運ぶ
電話機から出た音声を、家に設置されたひかり電話対応機器(ホームゲートウェイ)がデータに変換し、光ファイバーで送ります。相手の電話機に届くころには元の音声に戻っているので、通話の仕方は今までと同じです。
NTT東日本の公式ページでは、ひかり電話を使うには「ひかり電話対応機器」が必要で、回線終端装置とLANケーブルで直接つなぐ必要があると案内されています。
電話機は原則そのまま流用できます。買い替えが必要になるのは、機器の差込口の形が合わない古い機種などに限られます。
「ひかり電話」と「光電話」は同じもの?会社ごとの呼び名
検索すると「ひかり電話」「光電話」「ドコモ光電話」「ホワイト光電話」など似た名前が並んで混乱しますが、中身はどれも「光回線を使う固定電話」です。
「ひかり電話」はNTT東日本・NTT西日本のサービス名で、光コラボレーション各社は同じ設備を自社ブランド名で提供しています。
名前が違っても、電話番号の見え方も通話の品質も基本は同じなので、比べるべきは月額と通話料、そしてセット割の有無です。
| 提供元 | サービス名 | 月額基本料(税込) |
|---|---|---|
| NTT東日本・西日本 | ひかり電話(基本プラン) | 550円 |
| NTTドコモ | ドコモ光電話 | 550円 |
| ソフトバンク | ホワイト光電話(基本プラン) | 513円 |
※2026年8月29日に各社公式サイトで確認した税込金額です。プランやオプションの構成は会社ごとに異なるため、最新の内容は必ず公式サイトでご確認ください。
ひかり電話だけの契約はできない
ひかり電話は光回線のオプションサービスなので、電話だけを単独で契約することはできません。フレッツ光や光コラボなどの光回線契約が前提になります。
つまり「インターネットは使わないけれど電話だけ光にして安くしたい」という使い方はできません。
ネットを引かない家庭は、加入電話を続けるか、携帯回線を使った据置型の電話サービスを検討することになります。
こはくじゃあ光回線をもう引いてる家なら、電話を足すだけで済むってこと?



そのとおりです。すでに光回線がある家なら、月550円の追加でひかり電話が使えます。逆に光回線がない家は、回線ごと契約する話になるので前提が変わります。
ひかり電話の料金|月550円+通話料が基本


ひかり電話の料金は「月額基本料+使った分の通話料」というシンプルな形です。NTT東日本・NTT西日本ともに、いちばん安い基本プランは月550円(税込)でした。
オプションをまとめたプランもありますが、家庭でふつうに使うなら基本プランで足ります。
月額基本料は4プラン|家庭は基本プランでOK
プランの違いは「付加サービス(ナンバー・ディスプレイ等)と無料通話分が含まれるかどうか」です。ひかり電話A(エース)は付加サービス一式と528円分の通話が含まれる代わりに、基本料が高くなります。
ナンバー・ディスプレイだけ使いたい場合は、基本プランに単品で足すほうが安くなるケースが多いので、必要なオプションを数えてから選ぶのが確実です。
| プラン | 月額(税込) | 中身 |
|---|---|---|
| 基本プラン | 550円 | 通話料は使った分だけ。家庭の標準 |
| ひかり電話A(エース) | 1,650円 | 主要な付加サービス+528円分の通話込み |
| 安心プラン | 1,540円 | 一定額の通話分を含むプラン |
| もっと安心プラン | 4,290円 | 通話が非常に多い家庭・事業所向け |
通話料|固定電話宛は全国一律8.8円/3分
NTT西日本の公式料金ページでは、固定電話宛が全国一律8.8円/3分、携帯電話宛が17.6円/60秒(税込)と案内されています。
ポイントは「全国一律」であることです。昔の加入電話は距離が遠いほど通話料が上がる仕組みだったので、遠方に長電話する家庭ほど差が出ます。
なお、ひかり電話どうしの通話や同一契約者間の通話は、条件により無料になる場合があります。
初期費用|工事費と「同番移行」の費用
NTT西日本の公式ページに記載されている初期費用は、基本工事費が無派遣2,200円・派遣8,250円、交換機等工事費1,100円、同番移行工事費2,200円(いずれも税込)です。
同番移行工事費というのは、今の固定電話番号をそのまま引き継ぐための費用です。番号を残したい人は、この項目が加わると考えておいてください。
キャンペーンで割引される場合もありますが、条件は時期と申込先で変わるため、申し込み前に必ず公式サイトで確認しましょう。
主なオプション料金
迷惑電話が気になる家庭は、ナンバー・ディスプレイとナンバー・リクエストの組み合わせがよく使われます。
NTT東日本の公式ページでは、ナンバー・ディスプレイ440円、ナンバー・リクエスト220円、キャッチホン330円、ボイスワープ550円、迷惑電話おことわりサービス220円(いずれも月額・税込)と案内されています。
光回線そのものの選び方で迷っている場合は、フレッツ光と光コラボの違いを先に押さえておくと、ひかり電話の申込先も決めやすくなります。


加入電話(アナログ)との違い|2026年4月の値上げで差が広がった


ひかり電話と加入電話のいちばん大きな違いは、毎月の基本料です。しかも2026年4月から加入電話の基本料が値上げされ、差はさらに広がりました。
使い勝手の違いもあわせて整理します。
基本料の差|住宅用は月1,400円以上ひらく
NTT東日本の2025年9月29日付リリースによると、加入電話の基本料(回線使用料)は2026年4月1日から改定され、住宅用は1回線・2回線で1,760円→1,980円、3回線以上で1,870円→2,090円(税込)になりました。
ひかり電話の基本プランは月550円ですから、値上げ後の加入電話とは月1,430円前後の差になります。年に換算すると1万7,000円ほどです。
もちろんひかり電話には光回線の月額がかかるので単純比較はできませんが、すでに光回線を引いている家庭にとっては、加入電話を続ける理由が薄くなったのは事実です。
| 比較項目 | ひかり電話 | 加入電話(アナログ) |
|---|---|---|
| 月額基本料 | 550円(基本プラン) | 1,980円/2,090円(2026年4月〜・住宅用) |
| 通話料(固定宛) | 全国一律8.8円/3分 | 距離によって変わる |
| 使う回線 | 光ファイバー | 電話線(メタル線) |
| 電話番号 | 市外局番から始まる番号。条件を満たせば引き継ぎ可 | 今の番号をそのまま利用 |
| 電話機 | 基本はそのまま使える | そのまま使える |
| 停電時 | 原則使えない | 機種によっては使える場合がある |
| 光回線の契約 | 必須 | 不要 |
番号と電話機は原則そのまま使える
NTT東日本の公式ページでは、ひかり電話は「電話番号と固定電話機がそのまま使える」と案内されています(一部そのまま使えない場合あり)。
加入電話やINSネット64から番号を引き継ぐ場合は、番号ポータビリティの手続きが必要で、現在の電話サービスの契約解除または利用休止が条件になります。
電話帳や着信のしかたは今までどおりなので、家族が高齢でも使い方を覚え直す必要はほとんどありません。
停電時の扱いはここが決定的に違う
ひかり電話は家の機器に電源が必要なので、NTT東日本の公式ページでも「停電時は緊急通報を含めて通話ができません」と明記されています。無停電電源装置(UPS)を用意すれば一定時間使える場合があります。
加入電話は電話線から電気が供給されるため、電源を必要としない機種なら停電中でも通話できることがあります。
災害時の連絡手段として固定電話を残している家庭は、この違いを踏まえて判断してください。



停電で使えないのは、けっこう不安かも…。



ただ、停電時はスマホが手元にあれば通話できます。スマホを持っている家庭なら、この弱点は実質的にカバーできると考えていいです。
契約前に知っておきたいひかり電話の注意点


安さだけを見て申し込むと「思っていたのと違う」となりやすいポイントが3つあります。いずれも公式サイトに書かれている内容なので、先に押さえておきましょう。
✅ メリット
- 月額基本料が550円と安い
- 固定電話宛の通話料が全国一律
- 今の電話機がそのまま使える
- 条件を満たせば今の番号を引き継げる
- 110番・119番・118番に発信できる
❌ デメリット
- 停電すると緊急通報も使えない
- 一部かけられない番号がある
- 光回線の契約が必須
- 光回線を解約すると電話も使えなくなる
- 番号引き継ぎに条件と工事費がかかる
かけられない番号がある
NTT東日本の公式ページには「一部接続できない番号があります」と記載があり、特定の番号形式への発信が制限される場合があると案内されています。
110番・119番・118番の緊急通報には対応しており、発信者情報が自動で通知されます。ただし緊急通報装置を接続する回線としては利用できない場合があるとも書かれています。
仕事や見守りサービスで特定の番号への発信が必須という人は、申し込み前にその番号が使えるかを窓口で確認してください。
番号引き継ぎと「アナログ戻し」の話
NTTの加入電話で使っていた番号は、番号ポータビリティでひかり電話へ引き継げます。一方、光電話サービス側で新しく発番された番号は、他社へ移るときに引き継げないことがあります。
その場合に、いったんNTTの加入電話へ番号を戻す手続きが「アナログ戻し」です。工事費と1〜2週間程度の期間がかかります。
ただし現在は光コラボ間の事業者変更が使えるため、乗り換え方によってはアナログ戻しが不要なケースも増えています。番号を残したい人は、契約前に「この番号はどこ発番か」を確認しておくと安心です。
光回線を解約すると電話も止まる
ひかり電話は光回線のオプションなので、回線を解約すれば電話も同時に使えなくなります。引っ越しや乗り換えのたびに電話の手続きもセットで発生する、という点は覚えておいてください。
「番号を長く安定して持ち続けたい」という目的だけなら、頻繁に回線を乗り換える人には向きません。
ひかり電話が必要な人・不要な人


ここがこの記事の本題です。ひかり電話は安いサービスですが、全員に必要なものではありません。
判断の軸はひとつだけ、「固定電話番号を持ち続ける理由があるかどうか」です。
必要な人|番号を残す理由がある家庭
自宅で商売をしていて固定電話番号が看板になっている人、取引先や常連さんがその番号にかけてくる人は、番号を手放すと損失になります。
FAXを受け取る必要がある人、高齢の家族が固定電話しか使わない家庭も、ひかり電話へ移すのが現実的です。
この場合、加入電話を続けるより月1,400円前後安くなるので、「やめる」ではなく「移す」が正解になります。
不要な人|スマホだけで十分です
かかってくるのが営業電話ばかり、家族の連絡は全員スマホ、FAXは使わない。この3つに当てはまるなら、ひかり電話は契約しなくて大丈夫です。
月550円は安く見えますが、使わないものに年6,600円払うのはもったいないだけです。光回線の申し込み画面で自動的にオプションに入っていることもあるので、そこは外してかまいません。
「固定電話がないと社会的信用が…」と心配する人もいますが、今は携帯番号だけで手続きが完結する場面がほとんどです。
すでに加入電話を契約していて「やめてしまってもいいのか」を迷っている人は、解約側のデメリットと手順をまとめたこちらの記事も参考にしてください。


迷ったときの3つの質問
①この1年で、固定電話にかかってきた「知り合い・取引先からの電話」は何件ありましたか。ゼロなら不要です。
②今の固定電話番号を、名刺・チラシ・登録先などに出していますか。出していないなら不要です。
③FAXを「受け取る」必要がありますか。送るだけならコンビニのコピー機で足りるので、これも不要側の材料になります。



3つ全部「いいえ」だったら、思い切ってやめてもいいんだね。



はい。逆にひとつでも「はい」があるなら、番号を残せるひかり電話へ移すのがいちばん無駄がありません。
ひかり電話の申し込みの流れと窓口の選び方


ひかり電話は光回線と一緒に申し込むのが基本です。すでに光回線がある場合は、電話だけを追加することもできます。
手順と、窓口を選ぶときに見るべきポイントを整理します。
申し込みから利用開始までの流れ
まず提供エリアを確認し、光回線とひかり電話をあわせて申し込みます。今の番号を引き継ぐ場合は、この時点で「番号ポータビリティを希望する」と伝えるのが大事です。
次に工事日を調整します。屋内に光回線がすでに来ていれば無派遣工事(機器の設定のみ)で済むこともあり、その分工事費も安くなります。
機器が届いたら電話機をつなぎ替えて完了です。番号引き継ぎがある場合は、切り替え当日まで元の電話が使えるのが一般的です。
窓口選びで見るのは「金額」ではなく「条件」
光回線の申込窓口は数多くあり、キャッシュバックの金額を大きく打ち出しているところもあります。ただし受け取り時期が1年後だったり、有料オプションの同時加入が条件だったりすることがあります。
見るべきなのは金額そのものより、①受け取り時期、②申請の手間、③オプション加入の条件、④解約したときの扱いの4点です。
この4点が公式ページにはっきり書かれている窓口なら、まず安心して比較できます。
申し込み前に確認する3つのこと
1つ目は提供エリアです。光回線が引ける住所かどうかで、そもそもの可否が決まります。
2つ目は番号の引き継ぎ可否です。加入電話からの移行なら基本的に引き継げますが、他社の光電話番号は条件が変わります。
3つ目は工事の種類です。無派遣で済むか派遣工事になるかで初期費用が変わるので、見積もり段階で聞いておきましょう。
よくある質問


ひかり電話の月額はいくらですか?
NTT東日本・NTT西日本の基本プランで月550円(税込)です。付加サービスや無料通話分がついたひかり電話A(エース)は月1,650円(税込)になります。ここに使った分の通話料が加算されます。
今の固定電話番号はそのまま使えますか?
NTTの加入電話やINSネット64で使っている番号は、番号ポータビリティで引き継げます。
ただし現在の電話サービスの契約解除または利用休止が条件で、同番移行工事費2,200円(税込)がかかります。他社の光電話で発番された番号は条件が変わるので、事前に確認してください。
停電したときは使えますか?
使えません。NTT東日本の公式ページでも、停電時は緊急通報を含めて通話ができないと案内されています。無停電電源装置(UPS)を用意すれば一定時間使える場合があります。
停電時の連絡手段は、スマホを前提に考えておくのが現実的です。
110番や119番にはかけられますか?
かけられます。NTT東日本の公式ページでは、110番・119番・118番の緊急通報に対応し、発信者情報が自動通知されると案内されています。
ただし停電中は使えないこと、緊急通報装置を接続する回線としては利用できない場合があることに注意してください。
ひかり電話だけを契約することはできますか?
できません。ひかり電話は光回線のオプションサービスなので、フレッツ光や光コラボなどの光回線契約が前提になります。
インターネットを使わず電話だけを安くしたい場合は、加入電話を続けるか、携帯回線を使った据置型の電話サービスを検討することになります。
まとめ|番号を残すならひかり電話、残さないならスマホだけでいい


✅ まとめ:ひかり電話のポイント
- ひかり電話は光回線を使う固定電話。電話機も、条件を満たせば番号もそのまま使える
- 月額基本料は550円(税込)。通話料は固定電話宛が全国一律8.8円/3分
- 加入電話の住宅用基本料は2026年4月から1,980円/2,090円(税込)になり、差は月1,400円前後に広がった
- 弱点は停電時に使えないこと・一部かけられない番号があること・光回線が必須なこと
- 固定電話番号を残す理由がある人は「やめる」より「移す」が正解
- 営業電話しか来ておらず番号を残す理由がないなら、スマホだけで十分。契約する必要はない
- 申込窓口はキャッシュバックの金額より、受け取り時期・条件・オプションの有無で選ぶ
📌 この記事の主な出典
NTT東日本「ひかり電話(光IP電話)」「ひかり電話 料金」「加入電話・加入電話ライトプラン回線使用料改定について(2025年9月29日)」/NTT西日本「ひかり電話 料金(通話料・工事費・初期費用)」/NTTドコモ「ドコモ光電話 料金プラン・通話料」/ソフトバンク「ホワイト光電話の料金」。いずれも2026年8月29日に確認した内容・税込金額です。料金や提供条件は変更されることがあるため、申し込みの前に必ず各社の公式サイトで最新の情報をご確認ください。







